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FX市場の一日の流れ [FX]

オセアニア市場

FXの一週間の流れでみると、金曜日の夜にニューヨーク市場がクローズ後に取引がないため月曜日は、ウェリントン・シドニー市場が世界で最初にオープンする外国為替市場になるため流動性は極端に低いです。
ただ土日の間にイベント(G20や首脳会談など)や突発的な事象(大災害やテロ、デフォルトや金融政策の急転換など)が発生すると、月曜日のウェリントン・シドニー市場では、レートが大きく飛ぶこともあります。

平日の場合は、ニューヨーク市の午後と重なっていることに加え、ニューヨークのディーラーが残って取引していれば、日付が変わっても流動性が急激に低下することはありませんが、ひとたび荒れた相場になると、元々流動性が低いため、この時間帯に大きなポジションを持つことには、危険です。
オセアニア市場は、その日最初にオープンする外国為替市場というよりも、ニューヨーク市場からアジア市場につなぐ役割を担っているといってもよいでしょう。
ニュージランド証券取引所(ウェリントン)は地理的に世界で一番早く取引を始める証券取引所であり[現地時間10:00:日本時間7:00( 夏時間は6:00)開始]、ちょうどFXの一日の開始の時間でもあります。

※日銀の円高介入
円高が進んでいた時、日本の財務省・日銀によるドル買い介入が日本時間の午前3~4時前後から、東京市場がオープンするまでの間にドルが下落しているとおこなわれました。
そのため、ニューヨーク時間にドルのショート(売り)ポジションを持っている市場参加者も、東京市場がオープンする時間が近づいてくると、ドルを買い戻していました。

アジア市場

東京と香港・シンガポールには、1時間の時差がありますが、いずれも同じアジア市場と考えてよいでしょう。
東京市場は当然円絡みの取引が多く、シンガポール市場はファンドなど大口の取引が、香港市場はトレード中心の取引が多いといわれています。
日本人トレーダーの多くは、主戦場をこのアジアの時間帯において取引していますが、流れに沿って相場の動きを予測しやすいという特徴があります。
欧州時間が始まるまでの東京市場というのは、その前の夜までの流れに乗って、思いがけないニュースやコメントがなければ、素直に進みやすいということです。
日本の指標が注目されてるときであっても、それで動くのは8時50分までであり、それ以降はマーケットに織り込まれてしまいます。
東京市場では株式市場が始まる午前9時から仲値決めの10時(9時55分)が最も動きやすい時間帯です。
仲値決めとは大企業が海外で儲けたドルを円に両替する決済の予約注文による大口売買のことで、その日の高値や安値をつけて反転することも多くあります。
午後になると株式市場次第ではありますが、値動きが少なくレンジ相場となることが多いです。

ヨーロッパ・ロンドン市場

ロシアや各国中銀、ファンド勢など、いろいろな資金のフローが集まるヨーロッパ・ロンドン市場は世界最大の金融市場ですし、なんといっても通貨や債券の種類も豊富です。
ヨーロッパ・ロンドン市場は、圧倒的にロンドン市場の取引量が多く、1時間の時差しかないヨーロッパ市場(チューリッヒ・フランクフルト等)は、ロンドン市場に組み込まれてしまう形になります。
ドルや円を介在しないユーロ対欧州通貨、ポンド対欧州通貨のクロス取引が活発に行われています。

ヨーロッパ・ロンドン市場は、冬時間は15時から16時、夏時間は日本時間の14時から15時にスタートします。
東京の14時過ぎぐらいから、まず中東勢・ロシア勢が取引に参入してきます。
次にチューリッヒ・フランクフルト市場が(冬時間は日本時間16時・夏時間は日本時間15時)オープンします。

そしてロンドン序盤の山場、ロンパチ(ディラー同士の隠語)がやってきます。
それまでのチャートの動きと一切関係がなく、そこから大きく相場が動き始めますから最大限の注意が必要です。
ロンパチとはロンドン時間の8時(冬時間は日本時間17時・夏時間は日本時間16時)にフィキシングがあり、このフィキシングでは、クロス円が良く動きます。
それは日本の投信会社がトレードをしたり、投信会社から委託を受けた外資系投資会社がクロス円の部分をトレードするケースが多くあるからです。
またこの時間がロンドン・ドイツ・スイス証券取引所、ユーロネクスト・パリ開始の時間でもあります。
また、アジア時間にできたポジションについて、ヨーロッパ勢がロスカットさせようと仕掛けてくることがよくあることも頭の中に入れておく必要があります。
またこの後、ユーロ圏、ドイツや英国の指標が出て、その指標の影響で動きが決まる場合もあります。
ロンパチからユーロ圏、ドイツ、英国の指標にからむ流れに乗れるかどうかが、ロンドン午前中の取引のポイントになります。

ロンパチの前後ではダマシ的な動きがよくあります。
所謂、ロスカットハンティングです。
ロスカットハンティングとは銀行に勤める外国為替ディーラーなどのプロは顧客の情報を大量に持っていて、どこの価格に予約注文があるかわかるため、膨大な資金を利用し、価格をコントロールして値をそこにつけさせ、プロが素人をカモにし利ざやを稼ぐという事です。
英国にこのロスカットハンティングをするプロが多いとされていますが、この時間帯のダマシ的な値動きが多いためそんな噂がたったのかもしれません。

ユーロ圏、ドイツ、英国の指標の次はECBフィキシングで冬時間は日本時間22時15分・夏時間は日本時間21時15分です。
ECBのユーロの仲値を決めますし、ニューヨーク市場のオープンと重なりますので動きやすいか乱高下する時間帯と成りえます。

ロンドン市場での動きを予測する上で最後に注意すべき時間帯は、ロンドン時間の16時(冬時間は日本時間の午前1時、夏時間は日本時間の午前0時)のロンドンフィキシングです。
ニューヨーク市場がオープンし、米国の指標やニューヨークオプションカットの後の時間帯ですが、これも頭に入れておく必要があります。
このフィキシングは、金のスポット価格を決定していますので、大口顧客の取引が出てくるケースが多く、それがマーケットを大きく動かすことになります。。
金というのは受給がほとんど関係のない純粋な先物取引なため、投資家の思惑がより強く反映されます。
また金の価格に為替も影響を受けるため、金の値動きが激しいと各通貨も振り回されることがあります。

ニューヨーク市場

ニューヨーク市場は、ヨーロッパ・ロンドン市場とは半日重なっており、ニューヨーク市場がクローズする前にはウェリントン・シドニー市場がスタートします。
したがって、ニューヨーク市場の午前中の市場流動性は、他の市場に比べて大幅に高くなります。
この時間帯は、米系ファンド筋が活発に取引する時間帯でもあり、米国発表の経済指標の数字によって、相場がダイナミックに動くのが特徴です。
注意すべきなのは、ここでもニューヨーク時間に入った直後に、ヨーロッパ勢がロスカットをつけさせられることがよくあるということです。
たとえば、ヨーロッパ・ロンドン市場で買い上げられていたら、最初に売ってヨーロッパ勢の買いポジションをロスカットさせた後でニューヨーク勢が本格的に買い上げてくるといったことがよくあるパターンです。
デイトレードにおいて、その日の予想を立てる場合は、日本時間の朝から欧州時間が始まるぐらいまでの値動きを一つの区切りとして考えた方が良いでしょう。
なぜなら、欧州時間に入って、ユーロ圏、ドイツや英国に関する経済指標が発表されると、相場の動きはそれに大きく左右されるからです。
ニューヨーク市場も同じです。
アジア市場、ヨーロッパ・ロンドン市場、ニューヨーク市場は別物と考える事が大切ですね。

ドルは世界の基軸通貨ですから、米国の経済指標が為替の値動きに大きな影響を与えます。
米国の経済指標の中で雇用統計とオプションカットは要注意ですね。

特に、毎月第一金曜日に発表される雇用統計の数字は、ドル/円を大きく動かすので要注意です。
雇用統計が発表される時間帯は、冬時間だと日本時間の午後10時半、夏時間の場合だと日本時間の午後9時半となります。

また、ニューヨークのオプションカットと呼ばれる時間帯も為替相場が動意づきやすくなります。
これは、ニューヨーク時間の午前10時(冬時間は日本時間の午前0時、。夏時間なら日本時間の午後11時)が該当します。
(※)オプション取引とは、ある投資対象を、あらかじめ決められた価格で取引するための権利を取得するもの。

ニューヨーク市場の午後になると為替市場の動きは2つのパターンになることが多くあります。
ほとんどの場合ではロンドン市場が終わる午前2時を過ぎるとレンジ相場となったり、その日のトレンドの逆方向に戻るリバウンドが起こったりして動きが小さくなります。
しかし株式市場が荒れていたり、イベント(FOMCやFRB議長講演など)が控えている場合はロンドン市場の倍以上の変動が発生して、大相場となる場合もあります。
いつもこの時間帯は動かなくなるからと思ってポジションを持ったまま寝てしまうと朝起きて大変なことになっている可能性もありますので、注意が必要ですね。

以上、FX市場の一日の流れをまとめてしました。

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渡邊哲也

はじめまして、渡邊と申します。

私はCCIに興味がありますので過去の記事を読ませて頂いてたのですが 
http://yoku7777.blog.so-net.ne.jp/2011-05-20-1

の記事にあります画像でサブウィンドウに白とライムのインジケーター上にMTF_HMA_LWMAと書かれているモノかと思いますが、検索かけても出てきません。おきらくわーるど倉庫にもそれらしき名前もありません。

フリーインジケーターではないのでしょうか???
どうすれば同じように表示させれるか教えて頂ければ幸いです。

よろしくお願いします。
by 渡邊哲也 (2015-04-20 03:44) 

麗薫

基本的にはHMAをサブウィンドウに表示したものです。
HMAのプログラムを開いて
#property indicator_chart_windowの部分を
#property indicator_separate_windowに書き換えて
左上のFileをクリックしてSave As...で名前に_s等を付け加えてファイルを保存して再起動で表示できます。
それからMTFタイプのインディケーターはMT4のバージョンアップに伴い取り込めなくなっていますから、ご注意を。
by 麗薫 (2015-04-25 21:30) 

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